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すんっっごい久しぶりに書きます。
プログレネタというか、今日はピアニストネタ。
以前本体ブログでマイベストピアニスト3人を挙げました。
改めて、
1.三柴理様
2.キース・エマーソン様
3.ジョーダン・ルーデス様
です。
まぁ改めて説明するまでもないとは思いますが、一応。
三柴氏は現在大槻ケンヂ氏率いる特撮のピアニストで、初期筋肉少女帯のピアニストでもあります。
キース・エマーソン氏は言うまでもなくEmerson, Lake & Palmer。
ジョーダン・ルーデス氏は1999年以降のDream TheaterのKey。
私的に面白いことに、この順位がそのまま出会った順番なのですが、それもエディ(三柴氏)がELPをカバーしていたもんで興味を持って聴くようになってEMO様を知り、で、EMO様が今後のプログレ界を担うのはジョーダン・ルーデスだろ!と推していたもんで興味を持ってジョーダン様関連を集めはじめ……という経緯でございました。
他に次点として挙げるなら。
BANCOのヴィットリオ&ジャンニ二人とも。それからDreamTheaterのKeyはけっこうみんな好きで、ジョーダンの前のKey、デレク・シェリニアンもケヴィン・ムーアもどっちも好き。あとルネッサンスのジョン・タウト(だっけ?)。などなど。
リック・ウェイクマンはやっぱりどうも理解できん……。上手いとは思うんだけど、自分にとっては何かが足りない気がする……。
……という感じなのですが、ともかく始めに挙げた三人は今現在かなり飛び抜けて好きです。
まず三人に共通して言えることとして、とにかく死ぬほど上手い。いやほんま死ぬ。感動して悶えて死ぬ。
あともう一つ。三人とも、ピアノが大好き。
三柴氏はあくまで自らを「ピアニスト」と語り、ストイックにピアノを追究し続けているお方。「俺にはピアノしかない」ってなことをよく仰います。
キース氏は来日時、ヒマさえあれば鍵盤に触ってばかりで、ろくに観光もしなかったそう。ライブで見てても、あーこの人ほんま鍵盤を愛してるんだなー、と思いました。
ジョーダン氏は、ソロアルバム買うと大概オマケ映像が付いてくるのですが、そのインタビューを見ていたところ、もう鍵盤について熱く語る語る。いや、英語だからちゃんと内容分かってないけど。自分はクラシックピアノが基盤にあって……、ってことを何度も言ってました。そういうとこがエディに似てる気がする。
けど、もちろん三人三様で、全然違う点もあり。
むしろその違いについて書きたくなったのです。
まず三柴氏。
私にピアノの素晴らしさを思い出させてくれたお方ですが。
しばらくピアノを聴くことからも弾くことからも離れていた頃、特撮に出会い、三柴さんに出会い、その何とも言えない魂のピアノに一気に魅了されてしまいました。
「魂のピアノ」と書きましたが。
三柴さんのピアノは、本人が「いつも死ぬ気で弾いている」と語る通り、心臓から心臓にダイレクトに伝わってくるプレイ……とでも言うべき、肉体的なプレイ。
三柴さんのプレイ(特にピアノソロ)を間近で見ていると、その迫力で息をするのを忘れます。この感覚ばかりは、どうもうまく言葉にできません。とにかく耳を通して聴くのでなく、心臓に直接入ってくる音、といったところでしょうか。
加えて、特撮のライブでは彼の激しい動きも注目すべきポイント。海老反りが有名。こんなにかっこいいステージアクションをするキーボーディストは見たことがない。(※惚れた贔屓目もかなり加わりますが:笑)
ともかく、彼は肉体そのものでぶつかってくる感じのプレイです。たまにステージに降りてきて、まさに肉体ごと飛び込んでくることもあります(笑)。
三柴理エレクトリックトリオについて、「テクノロジーと肉体の衝撃バトル」と表現していたのは、めっちゃ上手い表現だな、と思いました。
これについては後でもう少し詳しく書きます。
次にジョーダン氏について書きましょう。
彼はまだ生で見たことがないので、いくつか見た映像(それもちゃんと理解してない)と憶測を元にしか語れませんが。
彼のベストアルバムみたいなCDのおまけ映像で、彼が語っていた内容がとても興味深かったのです。
彼はジュリアード出身なので、当然元からばりばり弾ける訳ですが。バッハ、ベートーベン、ショパンなどが好きで弾いていたが、Yes、Genesis、ELPなどに出会ってプログレに興味を持つようになった、と語っていたので、世代的にも経緯的にも三柴さんと似ています(ちなみにジョーダンは三柴さんより約8年ちょっと年上)。
彼のピアノプレイを聴いてどう感じるか、こればっかりは生で聴いてみないと分かりません。ピアノに限らず他の楽器でも多分そうだとは思うのですが、スタジオレコーディングとライブとではそもそも弾いてる本人の気分が違うので、印象は全く違う。
なのでピアノのプレイそもそもについては語りません。まぁとにかく異常に上手い、ということだけは確かです。
それ以外の点で興味深いのは、彼はキーボードのシーケンサーの使い方がかなり上手い。
上記映像で、自分は元々クラシックピアノから入ったが、プログレと出会ったことでキーボードやシンセを使いこなすことの難しさと楽しさが分かった、というようなことを語っていました。
そのことを語っているシーンの後ろで、実際にプレイしている映像が流れていたのだけど、それを見ていて「あぁ!!ここはこう弾いていたのか!!!」とかなり衝撃を受けたのです。
まずサンプリングのセンスが非常にいい。自ら弾いた連続音(何て表現したらいいか分からん)をサンプリングさせ、異常なくらい正確なリズム感がありながら、生の感じも損なわないサウンドを実現させる。
この異常なくらいの正確なプレイが彼に惹かれた所以でもあったのですが、元々弾きまくれる人だからこそ、キーボードにも弾きまくらせ、自らも弾きまくり、それによって、いわゆる「魔術的な」音が生まれていたのだな、と妙に納得してうなずいてしまいました。
そういう点で比較すると、三柴さんは自らも仰るとおり、シンセなどはやや苦手でいらっしゃいます。
三柴理エレクトリックトリオではシンセを駆使して、今までになかったようなプレイを見せてくれ、このプロジェクト(というか、ローランドのモニター)を通して三柴さんもかなりシンセ上達したな!とは思いましたが。それでもやはり三柴さんは生ピアノ一本!であるべき人で、それこそが三柴さんらしい、と思うのです。
三柴さんが肉体的プレイであるのに対し、ジョーダン氏は「鍵盤の魔術師」と言われる通り、まさに魔術的プレイと言えるのではないでしょうか。
さて最後にEmo様ことキース氏について書きましょう。
彼は二人と比較するとやや異質なような気がします。
彼のELP時代のアクロバティックなプレイは有名ですが、来日した時に見ても、やっぱり「やんちゃ」な印象が強かったです。
そういう意味では肉体的プレイだと言えると思うのですが、この辺りがまた三柴さんと比較すると全然違っていて面白い。
これは以前にもどこかで書いたことがありますが、三柴さんが死ぬ気でプレイして、聴いている側も死にそうになるのに対し、キース氏のプレイは聴いていてとにかくウキウキしてくる。
というのは、音から
「俺今楽しい!弾いてて楽しい!!ホラ聴いてくれよ!!!ホラホラホラ!!!聴いて聴いて聴いて!!楽しい楽しい楽しい楽しい!!!!」
ってのが伝わってきて。こちらもニコニコしてしまうのです。
あの激しい「Creole Dance」でさえ、確かに緊迫感はありましたが、最後にガッ!!と鍵盤を叩くようにするのと同時に立ち上がった瞬間、
「ブラボォォォォォーーーー!!」
とか叫びたくなる衝動が起きました。
彼のプレイはひたすら陽気なのです。
また、三柴さんやジョーダンのプレイが殊更に正確であるのに比べると(特にジョーダン)、キース氏のプレイはやや荒い。もちろんそれは意図したものなのでしょうが、その崩し方がまた抜群にセンスがいいのは説明するまでもないでしょう。
これは絵に例えるなら、デッサンの基礎を学んで、そこからどう基礎の形を崩し、オリジナリティを生み出すか?という課程に似ている気がします。
そういう点で、キース氏のプレイは卓越しています。彼も「練習が大事だ、ひたすら練習だ」ってことをけっこう言う人ですが、それ以前に天性の何か……ピアノの神様に魅入られたかのような……?……珠玉のセンスを持つ人だな、と感じます。
上記から、キース氏は言うなれば「天性の鍵盤弾き」でしょうか。
ピアノを弾くために生まれてきたというか、ピアノから生まれたんじゃないかな、と思うほど。彼がオルガンの下敷きになりながら弾いたり、ピアノと一緒に回転しながら弾いていたのも「鍵盤と一緒に遊びたい」所以ではないでしょうか……。勝手な憶測ですが。
めっちゃ長々と書きましたが。
まとめると、
三柴さんは「肉体的ピアニスト」。
ジョーダン氏は「魔術的キーボーディスト」。
キース氏は「天性の鍵盤弾き」。
全然違いますね。
かなり大雑把に区分けするなら、三柴さんは肉体的(広義に、精神的)、ジョーダン氏は技術的、キース氏は自然的……ってとこでしょうか。ただジョーダン氏に関しては生で聴いてないので一概に言えませんが。
これら全然違う感性が、どんな風に自分に響いてくるのか?考えてみると面白いです。
というか、鍵盤ひとつでこんなに語れるなんて。鍵盤はひとつの人生みたいなもんですね。如何せん自分は凡人程度しか弾けないので、それを自らの人生として語ることはできないのでありますが……。
まぁ、もんっのすごい単純に結論を述べるなれば。
三人とも、大好きだ!!
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宣伝させて頂こうと思いつつ、忘れるところでした。
こちらはめちゃ長いこと更新していませんでしたが、久しぶりに……。
女子プログレ部のデボラさんがThe Flower Kingsの来日嘆願署名をされてます。
私はTFKは超初心者ですが、デボラさんのすすめでアルバム購入し、それ以来ネットラジオでかかるたびに「おっ!」と思っております。
ジャンルはなかなか説明しにくいですが、上のリンク見て頂けると分かるとおり、スウェーデンのシンフォニックプログレです。
北欧のプログレは私的に今のところ外れがないなぁ。
上記リンク先と、嘆願署名フォームで視聴ができますので、ぜひぜひ皆様聴いてみてくださいませー。
プログレといってもゴリゴリ系ではないので、プログレに慣れてない方でも聴きやすいですよ。
ご存知の方は特に、ぜひぜひご署名下さいませ★
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ぶっ続けでキースネタです。
あー、何でライブ後1ヶ月も経っても、まだキュンキュンしてしまうのでしょうか。
な、何でこんなにELPとキースばっかり聴いてるのだ!!と自分を責めたり?しつつ、まぁ別に誰にも怒られやしないわな……と改めて思って、この1ヶ月やたらELPばかり聴いてます。合間に他のも聴いたりしてますが。
なんかもう、今更ながら夢中です。
ところで、ELPのアルバムで、持っているのに全曲をぜんっぜん聴いていないアルバムがあります。
その名も「WORKS」。
もちろん何回かは通しで聴いてますが、このアルバムでは、もうダントツに、「PIANO CONCERTO NO.1」が好きなのです。
つーかもう、好きな曲マイベスト5に入るくらい好きなのです。
ご存知、この曲はゴリゴリのプログレでも何でもなく、ばりばりのクラシック。
とは言え、普通のクラシックかというと決してそうでなくて……。クラシックに全然詳しくないので、どう説明していいものやら分かりませんが、やたらと分析好きな私、他の音楽と比較してみたりして、何がそんなにイイのか!?と追究したくなったりする訳です。
自分の体が今、クラシックを求めているということなのか?と思い、ラジオのクラシック局をしばらく聴き続けたりもしました。
もちろん素晴らしいクラシック曲もたくさんありましたが、やっぱり「PIANO CONCERTO NO.1」に最高に惹かれる。
何なんだろうか、この魅力は。
この曲だけ、もう何度も何度も聴いているのに、毎度うっとりする。
特に、Second Movementのピアノソロの部分は、耳コピまでしているので、相当聴きまくっているのだけど、それでもやっぱり一番好きな部分。
結局、クラシックだからどうこう、というのじゃなくて、キースのこの音が好きなんだなぁー、というのが結論でした。
鍵盤がスキなんだよ!という気持ち、自分が一番!という意志、独自の音楽を創り出したい!という野望……、そういった自信に溢れた音だと思います。即ち、「ホラ、すごいだろ、ここだよここ、聴いて聴いて!」ってな感じの気持ちが音からガンガン伝わってくるんですよね、何か。それがホンマにいい音なもんで、キューン、としてしまう訳です。
特に、その聴いて!ってな弾き方をしている部分は、クラシックに疎い私なので上手く説明はできませんが、何かのクラシックの展開を思い出させるコード進行であることが多い。それがバッハなのかバルトークなのか何なのか、具体的にぱっと浮かびはしないのですが、その展開を耳にすると、妙な懐かしさと新鮮さが入り交じったような気持ちになって、ただただほわわ〜〜ん、と音に酔ってしまうのです。
何度も書いたようにクラシックに疎いとは言え、子供の頃はそれなりにクラシックを聴かされていたし、ピアノも習っていたので、基礎は体が覚えているのでしょう。そういう基礎の部分に訴えかけてくる音のような気がします。
それにしても、ここまで音に惹き付けられるというのは不思議です。ここ最近でぶっ続けにDVDを2つも(計3枚)見てELPの背景を知っただけに、余計に興味が増したようです。
これだけスキになったからには、負の部分もちゃんと見つめなければ!という訳で、WORKSの他のクレジットも聴こうかと、久々にコンポで聴いてみたりしてましたが、先日買ったK2HD版のトリロジーを先に聴きたくて、やっぱり「PIANO CONCERTO NO.1」だけ聴いて、あとをぶっ飛ばしてしまいました……。
あと、件の「ラヴ・ビーチ」とかもちゃんと聴かなきゃ……と思いつつ、視聴しても全然ピンとこないし、酷評ばかりなので後回し後回しに……。
WORKS 2にしても、「I Believe In Father Christmas」とかを聴くと、どうしてもあの、グレッグがセクシィな目つきでカメラ目線で歌ってる、明らかにビジュアル受けを狙ったとしか思えないPVを思い出してしまうので、どうも気分が萎えるっつーか……。
やっぱ私はテクと個性と情熱溢れるキースのプレイが好きです。
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まだまだキースモードから抜けない日々の中、よーやくトリロジー聴きました。
アルバム自体一応聴いたことはあったものの、あまり印象に残ってなくて後回しにしていたもの。
しかし二曲目の「Fugue」はすごい素敵だし、先日のキースライブで好きになった「Hoedawn」も良いですね。
が、印象が強かったのは、やはり先日のライブでもやっていた「Living Sin」。ライブで初めて聴いた時はイマイチ気にもならなかったのですが、CDで聴いてみて初めて、実際はグレッグがこんなにも低いキーと高いキーを取り混ぜて歌ってるのを知りました。キルミンスター氏は多分低いとこはキー上げて歌ってたんじゃないかな?
しかし実を申しますと、正直なところ、以前から私はELPではEにしか…つまりキースにしか興味がありませんでした。
というのは、過去に書いたことがありますが、「Works」のアルバムを聴いた時に、グレッグとカール作曲の曲に何も心動かされるものを感じなかったのと、それまでの作品でたまに「この音遣いは微妙じゃねーか?」と突っ込んでいた癖みたいなものが、実はグレッグの癖だったのだと気付き、内心で「お前かーっ!」と突っ込んだ、という出来事があったためです。
グレッグファンの方いらっしゃったらすみません。
が、どうも個人的に、グレッグのあの60〜70'sっぽさ(音的に)みたいなものが苦手なのです。実際60〜70'sの人なんだから、別にそれはそれでいいと思うんですけど、如何せんキースがアグレッシヴでアバンギャルドでプログレッシヴな音を聴かせてくれる人なので、比較論としてそちらに気を取られてしまう、というのが本音でして。
先日のライブでも感じましたが、キースというのは本当の意味でプログレッシヴを追究してる人なんだな、と気付き、嬉しかったのです。それはロバート・フリップを見た時にも同じ事を感じました。伝統的なサウンドに満足せず、新しい可能性を追求し続けている人種。キースやロバフリはそちらに属する人間だと思うのです。
だからキースも、ELP時代のサウンドを衰えさせることなく、それどころかパワーアップさせて聴かせてくれた。
それに対して、グレッグは思い出主義者なのかな?という印象があるのです。
キースの攻撃的でやんちゃな演奏に対し、グレッグの声や音は、この上なく柔らかい。カールは……すんません、ドラムのことは分からないんで、何ともコメントできません。でもどちらかと言えばカールもかなりやんちゃなイメージかな?
ともかく、その異質なものがうまく絡み合っている曲は、本当に名曲だと感じるのです。それがELPの良さであり、逆に欠点にもなり得る。……生意気ながら、それが私の見解です。
初めの方に書いた「Living Sin」は、うまく三人の意図が歩み寄っていて、非常に一体感のあるサウンドに仕上がっている、と感じました。
グレッグの甘いだけでない声が、絶妙なバランスを生み出している。キーが低いところは怪しげな(?)感じがよく出てるし、キーが上がるところの力強い声もいい。ほんとにいいボーカルだ!と心から思いました。
あと何より、やっぱりアバンギャルドなキースの音もめちゃ良いしね。
ちなみに以前にも書きましたが、私は「Black Moon」のアルバムも大好きなのです。
信じられんくらいキーが下がっているグレッグですが、それによって全体の音が落ち着いている。案の定60〜70'sっぽさがそのままアダルトロックっぽくなっているのだけど、そこに相変わらずやんちゃなキースの音が入ることで、バランスが取れている。
今現在では、もう昔のようなELPを見ることはもう無理なのかもしれませんが、しかしやっぱりELPはこの三人でしかあり得ないのだなぁ〜、とつくづく感じました。クリムゾンみたいに、ロバート・フリップさえいればいい、ってもんでは決してないですね。
カールに関して何も書けないので、今度はやはり未聴の「エマーソン・レイク&パウエル」を聴いて比較してみようと思います。
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さて、勢いで大阪、東京各1日ずつ行ってしまったキース・エマーソン来日公演の感想、帰り(通勤)の新幹線にてみっちり書こうと思います♪
前置き。そもそも、こんなにキースの公演がイイとは予想だにしませんでした。今まで散々おじさまミュージシャンばかり追いかけてきた私。当然、「あぁ、○○ももう歳なんだよな…」と遠い目をしたことも多々あるわけで。そしていつもリアルタイムに生まれられなかったことを不幸に思うのでした。
が。キースのプレイは全然錆びてなかった!!
いや、実際のところリアルタイムで聴いたことがないのだから、昔はどうだったのか知らないけど、ネット上で評判を見る限り、かなり全体的に好評だし。大体、あんだけ弾きまくってくれりゃあ、少々錆びたよ、っつっても別にいいよ。すっげぇんだもん。
で、大阪で大感激。これは、もう一度見ておかなきゃきっと後悔するに違いない!と、東京まですっ飛んでいったわけでした。
ELP歴はまだまだ浅い私ですが、来日セットリストを整理していたら、根本的に必携の何を持っていないのかは把握したので、それは近日中に即効入手しようと思います。ナイスはほとんど持ってた。意外とELP持ってないんだよな(^^; ともかく、今更ではありますが、次にまたキースが、はたまたELPが?来てくれると希望を抱きつつ、ELP&キース追及を始めようと決めました。既に今回の公演で普段曲名を覚えない私が、けっこう覚えましたよ。
なので、UDOで公開されていたセットリストと記憶をもとに、全曲ちょっとずつ感想書きまっす。順番は、後の東京の方で。
1.Welcome Back (Karn Evil 9 1st Impression)
大阪で一曲目にこれが来たときは「うおおおおおお!」って叫びそうだった。『恐怖の頭脳改革』、私的にはかなり好きなアルバムだし。まさかこれを生で聴ける日が来ようとは!!
しょっぱなからいきなり激弾きの姿を見せられ、身を乗り出して一音も聴き逃すまい!というモードにさせられましたね。
2.Toccata - Rock Piano Concerto
そんでぶっ続けにコレだもんな!!
かの「Piano Concerto No.1」の第三部に当たる曲のバンドバージョン。個人的にはオーケストラバージョンの方が好きだし、一番好きなのは第二部ですが、これはこれで別の曲として成り立っていて、ノリノリになれる曲ですしね。ライブで好きになりました。
3. Living Sin
私が致命的に持ってないアルバムのひとつ、「トリロジー」収録曲。アルバム自体は聴いたことがあるのだけど、あんまし好きじゃないな~、という理由で買ってませんでした。
が、大阪で聴いて曲を覚えてしまうと何だか楽しい曲で、キースも何か始終ニコニコしながら弾いてるもんで、東京では普通にノリノリになれてしまいました。
4. Bitches Crystal
この直前あたりに、キースが「日本語ちょっと話せるんだよ」とか何とか言って、下ネタ日本語ブック?みたいなのを取り出して、わざわざ老眼鏡(しかもサングラス)をかけて、ヘンな日本語を披露するので、はじめは場内爆笑。が、後半何度か繰り返すうちに、何言ってんのかもよく分からんし、段々「もういいってば!!」という気にさせられました。けど、最終日まで懲りずにやってたな。
メンバーに英語で意味を説明して、メンバーを爆笑させてました。何ともお茶目なオッサンだよ…、あんたは小学生か!?と苦笑しつつ、その後にはまたニコニコしながら激弾きするもんだから、どーなってんだ、この還暦は!!と思わせられるんだよね。
5. Hoedown
これもトリロジー収録。この前辺りから曲がまったりモードなので、大阪の時は曲も知らんし、ちょっと眠かったのですが(^^; 東京では曲も覚えてたんで、キースがハーモニカ吹く姿も凝視してました。ハーモニカ上手かったよなぁ。昔はそんなん吹いてなかったみたいだけど。ひたすら器用な人なのね~、と感心しました。
この曲の時だったか、Moogに太陽の顔の照明が当てられてぐるぐる渦巻いてた。Moogはホントにすごい音だった。地響きするような音で、すっごい迫力。
6. Country Pie
まったりな曲だけど、常にキースは弾きまくり。気持ちよくゆらゆらノリながらも、目はキースの指凝視!でした。
7. Thing In F# Static
デイブ・キルミンスター氏による新曲。当然全くELPでもナイスでもなく、全然違った曲風なんだけど、デイブ氏の美声が映えるいい曲でしたね。ほんとに彼はいい声だった。ELP時代を知ってる人が多いようなので、みんなどこかでグレッグを意識している部分があって、彼もどこか意識してグレッグに似せようとしてるようなところがあったけれど、この曲では純粋に彼の良さが出ていたように思います。
8. Intermezzo From The Karelia Suite
ナイスの『少年易老学難成』より。実はこのアルバム、あまり好きでなくて全然聴いていなかったのだけど、曲は覚えてました。ライブの醍醐味は、アルバムで聴いてイマイチだな~~、と思っていた曲を別の視点から聴けるというか、視覚が加わることで、全然違った印象になり、改めて好きになったりすることですね。
9.曲名は不明。ハリケーン被害者にささげる曲
ここから生ピアノ登場。この曲ではデイブ氏のアコースティックギターとのユニゾンで。しんみりとした、非常に静かな曲でした。
10. A Blade Of Grass
大阪では多分なかった曲と思う。これもギターとユニゾンしてたっけな?
キースの場合は、この曲のようにひたすら優しい曲を弾く時も、自分に酔うような弾き方でなくて、ひたすらストイックに弾いているのが印象的でした。どこか楽しそうでさえあって、ほんとに鍵盤が大好き!という気持ちが伝わってくる感じでした。
11. A Cajun Alley
これやらなかったっけ??…記憶が。
何かとにかく、明るい曲をひとつ挟んでたんだけど、忘れてしまった。ただ、生ピアノでこんなに陽気な音も出るんだな!とひたすら驚いたことが記憶に残っているのです。
12. Creole Dance
生ピアノ曲で最も注目すべき、激弾き曲。ほんま呼吸するのを忘れました。東京では2階席だったので、意外に大阪の時より手元がはっきり見えたのだけど、鍵盤の端から端まで手が忙しく走り回って、訳分からんかったです。キースってわざとヘンな和音使う人なので、めちゃくちゃ弾いてるように聞こえるのだけど、そのめちゃくちゃな和音がめちゃくちゃ正確なんですよね。なんかもう自分なんぞピアノやめるべきだ!と思わされましたよ。
弾き終わって速攻、バッ、と勢いよく席を立つのもめちゃカッコ良くて。うおおおおおおおお!とものすごい歓声でした。
これで生ピアノ演奏は終了。ピアノから離れたところで、前屈するみたいに手をダラーッと垂らして深々とお辞儀する姿が印象的でした。お辞儀というより「力尽きた〜」って感じで。
ちなみに大阪ではステージと客の間の床が上がってピアノが出てきたので、前列真ん中あたりの人は目の前でキースが弾くのを見られたようです。羨ますぃ〜〜!!
13. Touch And Go
『エマーソン、レイク&パウエル』も持ってないもんで、忘れちゃったよ。でもリボンコントローラー出てきたのこの曲だっけな?大阪ではなかったんで、「リボンコントローラーって何じゃ?」と思ってたんだけど、要はギターくらいの大きさの板でシンセ(Moog?)の音程を自在に操ることができるもんなのですね。きゅいーーん、と実際にギターみたいな音が出るのです。それをお尻でやってみたりして…。これ昔からやってるらしいから、キース様、いつまでも少年ですなぁ…。ステキだよ。
あと、コードをわざと?照明に引っかけてバターン!と倒してたな。
14. Lucky Man
そしてしんみりと、この曲へ。多分ELPを知ってる世代の人たちには感涙もんだったんだろうなぁ。
15. Tarkus
しかし、やっぱ最大の注目はコレ。あのイントロが始まった時、もう全身の毛がぞわわわーーー!!っと逆立つ気分でした。ままままさか、これを生で聴けるだなんて!!!感涙、というより、ただただ鳥肌立ちまくり。しかもオリジナルにかなり忠実な再現+αで、めちゃくちゃ長時間。間にはエピタフとドラムソロも挟まれ、やけに豪華なメドレーに。けど全然退屈させない辺りが圧巻。満足、どころか、まだ物足りない気さえするのでした。
本体ブログに書いたけれど、その点がキースの不思議な点でした。なぜかキースの音は、変な表現すると、オルガズムに達しないというか。まだまだ続けてくれーーー!!って気になる。もちろん演奏が物足りないんでなくて、急性の中毒にかかる感じ、と言えば分かりやすいでしょうか。ライブが始まった時点で、キース中毒になっちまうのであります。
これで本編終了。アンコールの拍手は大阪・東京両日ともすさまじく、めちゃ揃っていました。キースは意外に早く登場。
16. America~Rondo
実は大阪の時点では「Rondo」は知りませんでしたが、買って見てなかったDVD「ウェルカムバック」には収録されてた。あと、東京最終日の帰りに『ナイスの思想』も買いました。左手で右端の鍵盤(コントローラー?)を「ギューン!」って言わせる時の動きが昔と全く同じで、何かかわいかったなぁ。
ここではお馴染みらしい、バッハのトッカータとフーガニ短調の逆弾きを。つまり、キーボードの裏側の方に回って、逆さまから弾くのですね。しかし若かりし頃には空中回転しながらグランドピアノ弾いたり、オルガンの下敷きになって弾いていたお方なのだから、そんなのは朝飯前だったのね、と妙に納得してしまいました。でも大阪で初めて目にした時は驚いたなぁ。ちなみに大阪では一度失敗して「えへ、失敗しちゃった」って顔でペロリと舌を出して爆笑を買ってました。大阪では二回くらい舌出してたぞ。それ見て、えっらいお茶目なオッサンやの〜、って思ったのですよ(笑)
17. Black Dog
ご存知、ツェッペリンのカバー。大阪では一瞬、何じゃ??と思った。ツェッペリンなんて10年くらい聴いてなかったもん。びっくりしたわぁ。東京では「最終日だし、ビッグサプライズを用意したよ!」とか言ってたけど、実際は全日やったんですな。ややキーボードがギターに埋もれ気味だった気もするけど、意外に良かった。デイブ氏はこういう系の音に合う声ですね。
18. Fanfare For The Common Man
大阪はこの曲で終了。終わったぁーー!って気になる曲ではあるけど、やっぱり何かまだ物足りない気分だったなぁ。
19. Honky Tonk Train Blues
東京では二度目のアンコールでこの曲が追加。大阪でもどっか途中でやった気がするんだけど。
キースが一人で登場して、サンプリング音の列車の音を鳴らし、「さぁ、僕らは(キースの一人称迷うな…。「俺」かな?)今電車に乗ってるんだぜ」と言いながら、「まず、ゆっくりの電車」と、ゆ~っくり弾く。メンバーが出てくると、「速い電車だ!」と、勢いよく。
これ何か良かったなぁ。最後にみんなノリノリになって終了。
投げキッスを振りまきながら去っていくキース。かわいすぎッスよ!!どうでもいいけど大阪のんが投げキッスの回数が多かった(笑)
しかし終演後も、やっぱりなんか物足りなくて、もう一回アンコールないかな~、と期待してしまった。けど、正味2時間半だしな…!!すっげぇよ!!ひたすら感動、感動で、東京公演終了後、ホテルにて、後でレポートを書くために自分で作った来日セットリストのiTuneプレイリストを整理しながら軽く聴いていたら、何か後になってじわーっ、と涙が滲んでしまいました。
ほんま、あんたは最高の還暦だよっ!!と、キースが聞いてもあんまり喜びそうにないコメントを頭に浮かべつつ、そんな還暦に胸がキュンキュンときめいている私なのでした。
お願いだからまた来日してくれーー。来てくれないならいつか、アメリカに乗り込むよ!イギリスの方がより良いけど。
でも、あんなに満足以上のプレイを聴かせてくれるパワーが未だ残ってるんだから、多分まだまだ当分キースは激弾きし続けてくれることでしょう。今日もどこかでキースが弾いている…と信じながら、私はまだまだキースを追うぞ~~、と決心させられた、記念すべき来日公演でした。
以上、約4,700字でした。(後から付け加えたりしたんで、更に増えてると思うけど)最後まで読んでくれた方ありがとう~。それだけの愛が生まれたってことです★
ちなみに、翌朝ホテルで目覚めたら頭の中をぐるぐるキースの激弾きの音が回っていて、微妙に寝覚めが悪かったです(笑)
あー、当分キース中毒に悩まされそうね〜。
さらに追記。キース様のお召し物。
大阪では革ジャケットみたいなのに黒のスラックスで登場。一曲弾いてすぐに暑くなったらしく、ジャケットを脱いで白いブラウスにベストで、クラシックミュージシャンな感じ。
東京では初めから白いブラウスにベストで、下は薄めの色のデニム。
これまた還暦とは思えぬ、締まった身体でスタイル良かったっす!!グ○ッグも見習えよ〜(笑)
あと、大阪では後半で手を切ったか爪が割れたか知らないけど、「あっ」って顔をして急に手を上下に振り、指先をじっと見ていましたが、すぐに何事もなかったかのように激弾きするのが驚きでした。
東京、大丈夫なのかな〜?と心配しましたが、全く支障なく弾きまくっていましたね。
何かまた思い出しそうなので、思い出すたびに書きまーす。
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